栃木県茂木町の自然豊かな里山に築150年の古民家をみつけ、季節と共に暮らしています。
家族4人に加え、犬、猫、鶏と動物たちも集まり賑やかに過ごしています。
うつわに使用しているのは修業時代を過ごした益子の土です。
動物、こどもたちとの生活のなかで、四季折々に感じたこと、山や野の植物の色かたちを模様にしたり、あったらいいなと思う物を作陶しています。
なかでも一輪挿しはこんな物語から生まれました。
長男が小さな頃、お散歩していて摘んでくれた小さな野の花。
小さな手で摘んでくれた野の花は、短かったり、繊細な茎だったり。
「その姿をそのまま愛でられる一輪挿しがほしいな」と思いかたちにしました。
日々の暮らしで気軽に自然を、庭やお散歩道でそっと咲いている花を連れ帰れる、そんな素朴な花入れです。
他にも、庭の大きな梅の木の実を摘み、梅干しを作っていたら、そのまま食卓に置いておける梅干し壷が欲しいな、など。
一つ一つの形や彫り模様、大きさ、釉薬もその時だけのもの。窯の中の炎の強弱で表情も変わります。
手にとり触れて、眺めて、しっくりとくる器を、それぞれの暮らしにお迎えいただけたら嬉しいです。